サミットの本番は25日からですが、すでに世界中からNGOなどの市民社会組織や活動家らが集まり、数日前からピープルズ・サミットを開催し、世界の諸問題について様々な議論をしています。
私は今日、オックスファムも参加する世界最大規模の反貧困市民社会ネットワークであるGCAP(Global Call to Action against Poverty)の活動2つに参加しました。一つは、GCAPのカナダ国内ネットワークであるMake Poverty History Canada(MPH)による、昼食イベント「At the Table」。参加者は用意されたサンドウィッチなどを手にとっていくつかのテーブルに分かれて座り、今回のサミットでG8やG20が何について議論をし、どのような政策をとるべきかについて、話し合いました。
テーブルごとに、「女性の権利を重視するサミットを」「公正な気候変動対策に合意してほしい」など意見が出されましたが、私の座ったテーブルでは「大国の富裕層の利益だけではなく、すべての国のすべての人々の基本的権利の保障を目的にすべきだ」という意見で合意しました。過去数年のG8では、アフリカなどの貧困国が直面する問題について議論し、G8がその解決にどう貢献するかを議論してきましたが、議論だけで行動が伴っていないことが批判されてきました。しかし先進国を震源とした金融危機以降、G8の影響力自体が低下し、代わりに新興国を含むG20が世界経済運営の中心的な役割を担おうとしています。しかし、G20はこれまでのところ、危機に対して自分たちの利益や損失ばかり議論しており、危機によって深刻な被害を受けた貧困国の問題は後景に退こうとしています。そのため、G20が世界に対して責任ある集まりとなるためには、アフリカを含む最貧国をメンバーに迎え入れ、開発問題を中心課題に据える必要があります。
午後は、GCAPのアジア地域の戦略会議に出席してきました。特に、11月にソウルで開かれる次回のG20サミットに向けて、国境を越えたアドボカシーやキャンペーンをどう連携させていくのか、共通の政策要求をいかに各国で展開していくのか、そして初めてサミットを開催する韓国のGCAPを、いかに皆で支えるのかについて話し合いました。
明日と明後日は、GCAPよりもさらに広範な市民社会の関係者による、同様の戦略会議に出席する予定です。ここには、環境問題や、金融のグローバル化の問題などに取り組む団体やネットワークも集まり、やはりソウル・サミットに向けた取り組みについて話し合うことになっています。
そうこうしているうちに、今日、過去のG8の約束の履行状況を検証する「アカウンタビリティ報告書」が、G8によって発表されました(http://g8.gc.ca/g8-summit/accountability/)。年間の世界のODA総額を500億ドル増やすとした約束は今年期限を迎えますが、約束額を大きく下回ることを、G8自身も認める内容になっていますが、一方、現在調整が進められている首脳宣言文では、この不足額を一刻も早く埋めるための方策について話し合うどころか、目標の存在自体に触れない形になっています。説明責任を果たすことは結構ですが、それが行動の改善に結びつかないのでは意味がありません。
この件について、オックスファムは見解を発表しましたので、ぜひご覧ください(http://oxfam.jp/2010/06/g8_17.html)。

